映画「ウォードッグス/War Dogs」ラストシーンの考察 –運転手はなぜ消されたか
あらすじ
「ハングオーバー!」シリーズのトッド・フィリップス監督が、武器商人の若者の成功と転落を実話をもとに描いたコメディドラマ。イラク戦争真っ只中のアメリカ。マイアミビーチで暮らす若者デイビッドとエフレムは、知名度の低い公募入札を利用し、米軍相手に武器販売の契約を取り付けることに成功する。大金を稼ぐようになり贅沢な暮らしを送りはじめる2人だったが、アフガニスタン軍に武器を調達する取引に手を出したことから予想外の事態に陥ってしまう。
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視聴媒体
Netflix
結末に関する考察
ラストシーンは、主人公デイビッドが武器商人ヘンリーを訪ねるところから始まります。
二人の再開後、デイビッドは2つの質問をヘンリーに投げかけます。
1つ目は、ラスベガス出会ったのは偶然だったのか。
2つ目は、運転手のバシュキムが行方不明だが何か知らないか。
ヘンリーは、「何も聞かずに受け取れ。」とアフガン取引の分け前として大金を差し出すのでした。
ここでは、ヘンリーが投げかけた2つの質問の答えについて考察したいと思います。
まず1つ目の質問については、偶然ではなく故意だったことが伺えます。
偶然であれば正直に答えない理由はありません。
そのため答えはNoだったことがわかります。
ヘンリーは、初めから取引目当てに近づいてきたのでしょう。
エフレムとデイビッドの若者2人が営む小さな会社であれば簡単にふっかけられると打算的に考えて狙ったのかもしれません。
恐らくヘンリーは、デイビッドらが中国製の弾丸を握らせれることも知っていたのでしょう。
次に2つ目の質問についてです。
この質問についても、本当に知らなければ答えない理由はないので、ヘンリーは知っていたと考えられます。
問題はなぜ運転手が行方不明になったのかということです。
運転手が消される理由として考えられるのは、ヘンリーらに不都合な何かを運転手したからということです。
それでは、映画の中から分かるヘンリーらにとって不都合なこととは何でしょうか。
それは、アメリカ国防省に対して中国製の弾丸を売りつけたことをFBIにリークされたということです。
FBIにリークしたのは誰だったかというと、アルバニアの梱包会社の社長でした。
梱包会社の社長は再梱包の理由を知っており、AEY社による料金の未払いからFBIにリークしていました。
ではなぜ梱包会社の社長は再梱包の理由を知っていたのか。
梱包会社の社長にその理由を話した人物こそが、運転手バシュキムではないでしょうか。
運転手が初めて登場するシーンでは、運転手はとてもおしゃべりであることが言われており、うっかり梱包会社の社長に話してしまったことが示唆されます。
運転手が梱包会社の社長に再梱包の理由を話したことがヘンリーらにばれ、消されてしまったのでしょう。
ヘンリーはラストシーンにて、「俺は決して悪人ではないが、必要に迫られれば手荒なマネもする」と言っていました。
運転手も、必要に迫られ手荒なマネをされたのかもしれません…
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