映画「アリスのままで」の感想・考察・豆知識を自由に語ります

2018年6月13日

あらすじ

言語学者のアリス・ハウランドは、医師である夫ジョンと3人の子どもと充実した人生を送っていた。しかし、ある日からアリスには、単語が出てこなくなる、道に迷うなどの症状が出現し始めた。アリスは医師から若年性アルツハイマー病と診断される。アリスと家族の苦悩が始まった。from Wikipedia

視聴媒体

Netflix

作品・監督・役者について

リチャード・グラツァー監督ですが、2011年にALSという難病を診断され、病の中この作品の制作に取り組んでいたようです。「アリスのままで」が公開された翌年の2015年に亡くなられています。

主役のアリスを演じたジュリアン・ムーア、キングスマン2でも演じていましたが、非常に笑顔がチャーミングですよね。

前半は割と笑うシーンがあったので、可愛らしい奥さまだなあとちょいちょい思いました。

この映画の公開年2014年当時で54歳だったとのことですから驚きです。

あと、ブラックボードにチョークで書くシーンで思ったんですけど、左利きなんですね。

この作品で、第87回アカデミー賞において主演女優賞を受賞しています。

感想・考察

シリアスな話をカジュアルに描く作品が増えてきている中、若年性アルツハイマーという病気をしっかりと重々しく描いている印象を受けました。

この作品で思ったことは、不穏な空気や不安、息苦しさを感じさせる演出が絶妙で、洗練されているなということです。

まず、全編にわたって流れるピアノのBGM。

美しい音なのですが、どことなく不安を感じる音調であり、絶妙に不穏な空気をほのめかしています。

極端なぼけを用いたカメラワークはアリスの記憶や意識が曇っていることや不安を示唆しています。

単語ゲームをするシーンからは、アリスの言葉に対する愛が感じられ、だからこそ、言葉を失っていくことが際立って残酷に感じられます。

ただし、媚びるようなお涙頂戴的な演出はなく、そこはある意味淡々としています。

しかし、それがストーリーに迫真性を持たせ、白けることなく強く感情移入してしまいました。

そして、ジュリアン・ムーアはもちろんですが、各俳優の演技が非常に優れていました。

病を患った母に対しても変わらず率直に、そして自然な思いやりを持って接する妹役クリステン・スチュワート、対照的に「病人」として接する姉役ケイト・ボスワース、徐々に症状が進行していく妻に戸惑いや現実との折り合いに葛藤を見せる父アレック・ボールドウィン。

配役も素晴らしかったと言えるでしょう。

以上のように、映画を構成する一つ一つの要素が洗練されていて、うまくバランスが保たれていたと思います。

印象に残ったシーン

合間にあるアリスと夫が海辺で戯れるシーンです。

この場面はポジティブな印象のBGMが流れており、重さを感じさせるシーンが多い中際立っていたと思います。

このときは本当に幸せそうで、微笑ましかったです。

しかし、この先にも苦難が待ち受けていることを考えると、すごくすごく切なくもなりました。

幸せや愛情や不安や恐れ、切なさなど色々な感情が雑多に押し寄せてきたことが、このシーンを強く印象付けたのだと思います。

雑感

映画の中で唯一笑ったシーンがあって、家族でテーブルを囲んでいるときに母と娘が口論になり、アリスが夫に何があった?と聞かれて喧嘩した理由を忘れてた、というシーンは笑っちゃいました。

魚がすぐに記憶を忘れるということをネタにした、

魚1: どこ行くの?

魚2: 忘れた。

魚1: 何が?

みたいな画像をツイッターで見たことがあるんですけど(すごい適当に思い出して書いてます)、それみたいだなあと思って笑えてしまいました。

ただ、そのあとでアリスが、なんか分からんがたぶん自分が悪いから謝るわみたいなことを言って、娘が私こそみたいに返してたシーンはすごく切なかったです。。

豆知識

冒頭にUCLAという大学で講義をするシーンがありますが、UCLAって知っていましたか?

私は最近知ったんですけど、ロサンゼルスにあるアメリカの名門公立大学で、カリフォルニア州立大学の略らしいです。

アメリカの公立大学の中では有名な名門校だそうです。

アリスが勤めていたコロンビア大学を含む私立の8名門大学はアイビー・リーグと呼ばれていますが、その公立名門大学バージョンはパブリック・アイビーと呼ばれており、その内のひとつに数えられているそうです。

ハリウッドに近いこともありよく映画で出てくる大学なので、覚えておくといいかもしれません。

有名どころだとキューティーブロンドに出てきています。